書物から得た知識ではなく、実際に体験することで、探究心や好奇心が刺激され、豊かな感性が育まれる
現代社会の中で不足しているものの一つとして自然体験があげられています。当園では、そのようなことから従来より、自然体験を保育の中にたくさん取り入れていましたが、令和3年7月の中央教育審議会では、幼児期には「遊びや体験を重視すべき」であると再確認されたことを受けて、令和4年度より更なる自然体験の充実を図ることとしました。
新しい自然体験プログラムを「やまなみ自然体験プログラム」と呼び、子どもたちが自然とどのように関わるのかを最重要項目として検討し、子ども達の将来の望ましい姿を想像して自然活動を設定しました。そこでは、時には子ども達にとっては、不便や試練を与えることになるかもしれません。しかし、このような経験を幼児期にすることで、子ども達は我慢することや主張すること、考えること、協力すること等を学んでいくことになります。
具体的には、農業法人と契約することで、「やまなみ自然体験プログラム」の目的を達成していきます。大きな目的の一つとして、「自然を通して子ども達が主体的に遊び込む」ことができる環境を整えていきます。例えば、専用農園で、自分達で植物や作物を育てる経験、生き物を慈しみ大切にする経験、広大な耕作地での耕耘後の土遊び、五感を通しての草花探し、そして清掃活動などを行います。このような活動を通して、「自然の偉大さや不思議さに気付く」ことになったり、「自然を大切にする気持ちを持つ」ようになったり、「仲間で協力する大切さ」を学ぶ機会にもなっていくと考えています。そして、それらは自己有能感(周りの人との関わりによって成功体験を積むことで、育まれる自分を肯定的に受け止める心)の獲得につながっていくと思われます。
この取り組みは、2歳児クラスから実施していきます(学年によって内容、実施回数、費用は異なります)。なかなか体験できない「やまなみ自然体験プログラム」にご期待ください。
年間行事には、れんげつみ、ぶどう狩り、いも堀りなど自然との直接体験が豊富にあります。また当園から徒歩10分ぐらいのところに専用農園(やまなみじゃがたまファーム)があり、野菜作りを経験することもできます。苗植えから草抜き、収穫までを体験することができます。そして、最後には収穫した野菜を使って料理し食します。(土のついた野菜を家庭に持ち帰ることもあります!!)
このような直接体験を保育に入れることで子ども達の積極的な探求心を育み、自然や人との関わりを深め、自立への基礎を養うことができるようになっていくと考えています。