研究・実践発表
2022.05.16
日本保育学会で研究発表をしました
 5月14~15日にリモートで行われた、日本保育学会 第75回大会に参加しました。
 昨年度より気になる子の支援を中心に、他の学会でも発表してきましたが、今回はそのシリーズ第3弾として、チェックシートを使うことによる保育者への影響について、発表しました。これは、昨年度の日本発達支援学会での発表を発展させたものとなります。常磐会短期大学の糠野先生とは昨年以来、3回にわたって共同で発表を行っています。他の幼稚園にも協力していただき、社会性発達チェックリストを使用した経験のある保育者にインタビューを行い、収集したデータをM-GTAという研究方法を使って分析しました。
 チェックリストの活用は保育者の観察視点を明確にしてくれるだけではなく、自分自身の保育の振り返りを促すなど、さまざまな効用があることがわかりました。一方で、導入の際には、しっかりと教職員にその意義を含めて理解を得ていないと、うまく機能しないことも明らかになっています。しかしながら、保育者は子ども達に還元したいという思いを常に持っています。そのような思いをうまく掬っていくためには、カウンセラー等の専門職との協働はかかせないと考えられます。今後も継続的にこの研究については、糠野先生と一緒に進めていきたいと思います。

やまなみ幼稚園 理事長・園長 田中 文昭