研究・実践発表
2022.10.24
研究成果を論文として発表しました
 常磐会短期大学の糠野教授と一緒に、2年前よりチェックリストを使った気になる子の支援を始めています。この2年の間で3つの研究発表を行いました。当園のカウンセラーの拜郷先生も本稿では共同研究に加わってくれています。
本稿では、気になる子の支援と保育者の支援のために、チェックリストと行動観察を併用させて取り組んだケーススタディをまとめました。17ページにも及ぶ大作となりました。必ずしもこの事例のようにうまくいくとはかぎりませんが、チェックリストを用いることで、保育者の言語化の助けになることが確認できたのと、チェックリストをもとに行動観察の視点が絞れることは、支援を行う上で意味があることだと考えられます。しかしながら、本稿では、効果があらわれるまでのプロセスについては明らかにすることができませんでした。今後は、時間軸を意識したプロセスを明らかにしていくことで、支援や介入をより効果的に行えるのではないかと思われます。今後も引き続き、よりよい保育・支援を目指して、アプローチの改良を進めていきたいと思います。

やまなみ幼稚園 理事長・園長 田中 文昭

常磐会短期大学紀要 50,21-37
「気になる子の保育における保育者の困り感の軽減につながるチェックリストの実践的活用 : 気になる子の支援を通しての心理職の行動観察との併用による事例より」